85．椎体浸潤を伴う左肺上葉肺癌（pT4N0M0，stage IIIA）に対して集学的治療を行い，長期生存を可能とした症例
産業医科大学医学部第2外科
桑田 泰治, 小林 健一, 由良 冴希子, 小山 倫太郎, 松宮 弘喜, 篠原 周一, 竹中 賢, 岡 壮一, 近石 泰弘, 平井 文子, 今西 直子, 田島 裕子, 米田 和恵, 黒田 耕治, 永田 好香, 田中 文啓
桑田 泰治, 小林 健一, 由良 冴希子, 小山 倫太郎, 松宮 弘喜, 篠原 周一, 竹中 賢, 岡 壮一, 近石 泰弘, 平井 文子, 今西 直子, 田島 裕子, 米田 和恵, 黒田 耕治, 永田 好香, 田中 文啓
症例は35歳，男性．主訴は左背部痛．CTで左上葉にT3浸潤を伴う腫瘤影を指摘．気管支鏡検査では確定診断には至らなかったが，画像上強く原発性肺癌が疑われ，手術を行う方針とした．術前日に術中出血に備え，腫瘍栄養血管塞栓術を行い，左上葉切除，リンパ節郭清，T3全椎体切除，T1，2，4，5後方固定，T2～4前方固定を行った．病理診断は多形肺癌であった．T3尾側に腫瘍細胞の浸潤を認め，胸髄遺残部に放射線治療を行い，術後補助化学療法CDDP＋DTX 4 courseを行った．現在術後約5年経過しているが明らかな再発所見は認めていない．
