91.VAL-MAPが有効だった区域切除の1例
産業医科大学第2外科
篠原 周一, 桑田 泰治, 小林 健一, 小山 倫太郎, 由良 冴希子, 松宮 弘喜, 竹中 賢, 岡 壮一, 近石 泰弘, 今西 直子, 黒田 耕志, 田嶋 裕子, 米田 和恵, 永田 好香, 田中 文啓

CTで右上葉に2カ所異常陰影を指摘された.右S2に11 mm,GGO比85%のmixed GGOを認め,またS1とS2の境界に10 mmのpureGGOを認めた.S1とS2境界のpureGGOはS2区域切除ではとりきれない可能性があり,VALMAPで区域切除の切除ラインを作成して切除する方針とした.手術前日に気管支鏡を行い,区域切除の切離ラインに沿って4カ所マーキングをし,3DCTでマッピングをした.手術は胸腔鏡下S2区域切除を行った.A2bを切離し,B2を切離し,マーキングに沿って区域間を切離した.手術標本で,腫瘍が10 mm以上のマージンを確保し切除できていることを確認した.術後診断は,いずれもAISであった.術後は経過良好で現在術後1年6ヵ月無再発生存中である.

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