97．当科での肺癌手術における心嚢内血管処理の経験
産業医科大学第2外科
竹中 賢, 岡 壮一, 小山 倫太郎, 小林 健一, 由良 冴希子, 松宮 弘喜, 篠原 周一, 桑田 泰治, 近石 泰弘, 平井 文子, 黒田 耕志, 田嶋 裕子, 米田 和恵, 今西 直子, 永田 好香, 田中 文啓
竹中 賢, 岡 壮一, 小山 倫太郎, 小林 健一, 由良 冴希子, 松宮 弘喜, 篠原 周一, 桑田 泰治, 近石 泰弘, 平井 文子, 黒田 耕志, 田嶋 裕子, 米田 和恵, 今西 直子, 永田 好香, 田中 文啓
2011年1月～2013年6月までの30ヶ月間に当科で施行した肺癌手術例413例中，心嚢内血管処理を要した23例（5.6%）を対象とした．肺癌病期はIA期：1例，IB期：4例，IIB期：5例，IIIA期：11例，IV期：1例．術式は葉切除：11例，2葉切除：6例，全摘：6例．手術時間は平均366分であった．心嚢内血管処理を要した理由は，20例が肺門近傍の腫瘍局在，3例が残肺全摘例であり高度癒着であった．術後合併症は遷延性肺瘻を2例，術後心房細動を3例に認めた．手術関連死亡はなく，全例軽快退院した．心嚢内血管処理は，心嚢内の構造を正確に理解し実践すれば安全に行うことができると思われる．
