115.サルコイド様反応による両側縦隔・肺門リンパ節腫大を伴った肺癌の1切除例
飯塚病院呼吸器外科
金山 雅俊, 大崎 敏弘, 西澤 夏將, 中川 誠, 宗 知子, 小舘 満太郎
同 呼吸器内科
神 幸希, 浅地 美奈, 山路 義和, 井手 ひろみ, 鶴野 広介, 宮嶋 宏之, 海老 規之

症例は66歳男性.増大傾向のある3.5 cm大の左肺下葉結節に対してエコーガイド下生検を行い扁平上皮癌と診断された.また,PET-CTでFDGの異常集積を伴う両側肺門・縦隔のリンパ節腫大を認め,リンパ節転移が疑われた.治療方針決定のために胸腔鏡下右縦隔リンパ節生検を施行した結果,サルコイド様反応と診断され,臨床病期cT2aN0M0として胸腔鏡下左肺下葉切除+リンパ節郭清を施行した.郭清した左肺門・縦隔リンパ節もサルコイド様反応であり,病期病理pT2aN0M0であった.今回,サルコイド様反応による両側縦隔・肺門リンパ節腫大を伴った肺扁平上皮癌の1例を経験したので報告する.

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