24.肺扁平上皮癌に対してNivolumab投与中にLambert-Eaton症候群を発症した1例
大阪警察病院呼吸器内科
中谷 有貴, 山本 傑, 池邉 沙織, 岡田 英泰, 生田 昌子, 西松 佳名子, 野田 成美, 金 成浩, 井原 祥一, 南 誠剛, 緒方 嘉隆, 小牟田 清
同 神経内科
田中 なつき, 江並 朋美, 岡崎 知子

【症例】73歳女性.20X-2年に肺扁平上皮癌と診断し,20X年2月より4th lineとしてNivolumabを開始しPRであった.4月に橋本病を基礎とした甲状腺機能低下症を発症した.7月頃より眼瞼下垂と四肢脱力感が出現し徐々に増強し,20X+1年1月に重症筋無力症を疑い神経内科へ紹介した.両側眼瞼下垂,軽度四肢筋力低下,口渇感,羞明を認め,電気生理検査結果からLambert-Eaton症候群(LEMS)と診断し,後日抗VGCC抗体陽性が判明した.【考察】LEMSの多くに悪性腫瘍を合併し,肺小細胞癌の合併が多く肺扁平上皮癌の合併は稀である.また,Nivolumabの有害事象としてLEMSの報告はない.Nivolumabとの関連は明らかではないが,肺扁平上皮癌にLEMSを合併した症例を経験した.

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