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肺がん検診委員会からのお知らせ

 

肺がん検診用として推奨する胸部X線デジタル撮影機器および画像処理パラメータ条件更新のお知らせ(2018/12/17)

 肺がん検診委員会では、「肺がん検診用として推奨する胸部X線デジタル撮影機器および画像処理パラメータ条件」を20161月から日本肺癌学会ホームページ上で公開し、年1回の情報更新を行なっています。

201810月に行った調査結果を公開します。肺がん検診に携わる関係者の皆さまは、ご参照の上、適切な肺がん検診の実施にお役立て下さい。

 

胸部X線デジタル撮影機器および画像処理パラメータ 一覧 (2018年版)

 

 

 

肺がん検診用として推奨する胸部X線デジタル撮影機器 追加のお知らせ (2016/12/14)

肺がん検診委員会では、肺がん検診用として適切な胸部X線画像が得られる胸部X線デジタル撮影機器およびその画像処理パラメータ条件を公開しています。今回、新たに株式会社アールエフのデジタル撮影機器であるNAOMIおよびNew NAOMIを、胸部検診モードで使用することを条件に、肺がん検診用として推奨するデジタル撮影機器に追加することにいたしました。)
株式会社アールエフのNAOMIおよびNew NAOMIを使用して肺がん検診を実施している関係者の皆さまは、下記をご覧いただき、引き続きご協力を賜りますようお願いいたします。
ご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

                          記

NAOMIにて
肺がん検診を行う際は、
1) 胸部検診モードに対応している場合は、胸部検診モードでの撮影およびCDへの複製を行うこと。
2) 胸部検診モードに未対応の場合は、最新のソフトウェアに更新の上、胸部検診モードでの撮影およびCDへの複製を行うこと。
※胸部検診モード及びソフトウェアの更新に関しては、アールエフ社へ直接お問い合わせください。

資料1)アールエフ社デジタル撮影機器(NAOMIおよびNew NAOMI)を肺がん検診にご使用の先生方へ 肺がん検診委員会からのお願い
http://www.haigan.gr.jp/uploads/files/photos/1330.pdf

資料2)画像処理パラメータ資料
http://www.haigan.gr.jp/uploads/files/photos/1331.pdf

 

肺がん検診用として推奨する胸部X線デジタル画像の読影用モニタの条件について (2016/5/1)

有効な肺がん検診を実施するためには、適切な条件で撮影された胸部X線画像を、適切な条件で読影することが必須です。胸部X線検査は、間接もしくは直接X線撮影によるフィルム診断から、デジタル撮影とモニタ診断が主流になりつつあります。モニタは明るさが不足すると、結節影の検出率が低下し、診断には不適切であることが示されています。しかしながら、胸部X線デジタル画像の読影用モニタの条件については、これまで明確に定められていなかったため、地域・施設によっては胸部X線デジタル画像の読影に適さないモニタを用いている事例が認められます。そのため、日本肺癌学会集団検診委員会では以下の項目についてホームページを通じて周知を促すことといたしました。

各医療機関、検診実施施設の皆さま方にはぜひご参照いただき、適切な肺がん検診の実施にご協力いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

肺がん検診用として推奨する胸部X線デジタル画像の読影用モニタの条件

胸部X線デジタル画像の読影用モニタについては、日本医学放射線学会が定めたガイドラインにより画素は1M以上が必須とされ、さらに最大輝度が350cd/m2以上の明るいモニタが推奨されていますので、これに準拠することが望ましいと考えます1)。

1)デジタル画像の取り扱いに関するガイドラインver.3. 日本医学放射線学会電子情報委員会. 2015.4

 

肺癌検診における喀痰細胞診の判定区分別標準的細胞 (2015/12/25)

日本肺癌学会・日本臨床細胞学会による2学会合同委員会
日本肺癌学会集団検診委員会 喀痰細胞診による肺癌検診小委員会
日本臨床細胞学会 肺癌検診ワーキンググループ

 肺がん検診における喀痰細胞診は、肺門部早期肺癌の唯一のスクリーニング法であるが、地域によっては喀痰細胞診発見肺癌症例がほとんど認められないなどの問題点も包含している。日本臨床細胞学会ならび日本呼吸器内視鏡学会、日本肺癌学会による喀痰細胞診の合同委員会報告(肺癌2011;51:777-86)では、2006年、2007年に診断された肺門部早期肺癌ならびに肺門部進行扁平上皮癌の症例アンケートを実施した。その結果、全国における肺門部早期肺癌の初回診断数は年間150〜270例と推定され、喀痰細胞診が主たる発見動機であった。進行肺門部扁平上皮癌数は年間約4000例と推定され、肺門部扁平上皮癌における早期の比率は10%以下であった。また、この比率は、地域差も認められた。(北海度16.7%、東北14.5%、近畿4.1%、東海5.5%などと地域別に有意差が認められた。)

 合同委委員会報告で認められたこの地域格差の原因については、喫煙率の相違、罹患率の相違、診断精度の相違など様々な指摘がなされているものの、依然として正確な原因は不明である。喀痰細胞診は難度の高い細胞診領域の一つで、肺がん取扱い規約等で所見が提示され,各施設により所見が発表されているが,未だに地域あるいは施設間に細胞所見判定のばらつきがある可能性が推測される。しかし,その実態は明らかではなく,所見の標準化が十分になされているとは言い難い。

 全国的に肺がん検診における喀痰細胞診発見症例がきわめて少ないことは放置できない問題であり,発見成績において実績のある複数の施設の既成標本を用いて所見の標準化を図ることは極めて重要である。

 今後、喀痰細胞診の有効性評価を行う上でも、こうした地域較差や施設較差が存在するのであれば、それは解消されるべきである。そして、較差是正に向けてまず取り組むべき事は、喀痰細胞所見判定の標準化と考えられる。そこで、合同委員会では、肺がん検診の喀痰細胞診に長年従事してきた6施設より喀痰細胞診標本150症例を集積し、再判定を行い、原則として6施設の判定が一致した症例を各判定区分の標準細胞と定義し、ここに提示する。

標準症例概要   ・標準症例C判定  ・標準症例D判定  ・標準症例E判定

 

集団検診委員会からのお知らせ (2014/11/1)

集団検診委員会および喀痰細胞診による肺癌検診小委員会では、昨年度より喀痰細胞診による肺癌検診の改善点に関して検討し、以下のような結果を得ました。

日本の主たる喀痰細胞診肺癌検診施設における喀痰細胞診発見肺癌例を詳細に再度、解析した結果では、血痰のみによる肺癌発見例は見られませんでした。また、血痰例はいずれも喫煙歴を有しており、仮に「血痰を有するもの」という項目を除外しても、喫煙歴により喀痰細胞診検診の対象者となることが確認されました。

また、非喫煙者が喀痰検診を受診していることで、喀痰検診の肺癌発見率が著しく低値となっておりました。喫煙指数600以上の喫煙者に対する肺癌発見率はいずれの施設においても10万対100前後を示していました。一方、指針の文言が高喫煙者に限らないような表現になっていることから、一部地区では受診者全員に喀痰細胞診が行われるなど、明らかな過大解釈による不適切な検診が行われる不利益が生じております。

一方で、血痰例の中に担癌例が潜んでいたとしても、検診時の喀痰内に確実に癌細胞が存在するとは限らず、検診で偽陰性になった場合には、結果的にむしろ医療機関受診のチャンスを奪うことになってしまいかねません。一般に、症状のある例に検診を行うことは意味がないばかりかむしろ有害で医療機関への受診を勧めるべきとされています。

これらをもとに、以下のような2つの結論に至りました。

1)血痰例は、至急、医療機関での精密検査を行うことが妥当であり、検診として行うことは不適切である。

2)喀痰細胞診は、喫煙者に発生する扁平上皮癌を早期に発見するために行うべきであり、非喫煙者に対する喀痰検診は、検診費用の浪費になるばかりでなく、不要な偽陽性者の増加による受診者の不利益につながり、妥当ではない。肺がん検診として非喫煙者に対する喀痰検診を行うことは不適切である。

これらの2つの結論を受けて、

①喀痰細胞診による肺がん検診の対象者から血痰を有する者という項目を除外すること。

②喀痰細胞診による肺がん検診から非喫煙者を除外し,喀痰細胞診は喫煙指数600以上の者のみに行うこと。

の2点につき、厚生労働省がん対策・健康増進課と協議を行いました。その結果、がん検診の実施方法に関する厚労省の公的文書である「健発第0331058号がん予防重点健康教育およびがん検診実施のための指針について(以下「指針」と略)」および「がん検診の結果別人員等調査記入要綱」に関して、2014年6月に改訂が行われ、2015年度から新たな指針での運用が行われる予定です。

当然ながら「肺癌取扱い規約」の中の「集団検診の手引き」も同様な改訂が必要ですので、以下のように改訂をいたします。

肺癌取扱い規約「肺癌集団検診の手引き」の改訂点

改訂点は以下の2点です。

● 180ページ

3.検診方法
1)問診
検診受診者全員に必ず実施し、受診者の登録ならびに高危険群(喀痰細胞診が必要)の選別に用いる。

原文
a.問診の内容:氏名,生年月日,性,現住所,喫煙歴(1日平均喫煙本数,喫煙開始年齢,過去喫煙者の場合はこれに加えて禁煙時年齢),胸部の自覚症状(6カ月以内の血痰),前年度肺癌検診受診歴(X線検査,喀痰細胞診)。

変更後の文
a.問診の内容:氏名,生年月日,性,現住所,喫煙歴(1日平均喫煙本数,喫煙開始年齢,過去喫煙者の場合はこれに加えて禁煙時年齢),前年度肺癌検診受診歴(X線検査,喀痰細胞診)。

● 184ページ
3)喀痰細胞診
検診受診者中の高危険群に必ず実施し,胸部X線検査で捕捉できない肺門部の癌の発見を目指す。

原文
a.高危険群:問診によって次の条件の一つに該当するものを肺門部肺癌の高危険群とする。

i.50歳以上の男・女で,喫煙指数(1日平均喫煙本数×喫煙年数)が600以上の者(過去における喫煙者を含む)。

ii.40歳以上の男・女で,6カ月以内に血痰のあった者。

iii.その他の高危険群と考えられる者(例,職業性など)。

変更後の文
a.高危険群:50歳以上の男・女で,喫煙指数(1日平均喫煙本数×喫煙年数)が600以上の者(過去における喫煙者を含む)に該当することが問診によって確認されたものを肺門部肺癌の高危険群とする。(i. ii. iii.はすべて削除)

上記の改訂部分は、次回の取扱い規約改訂版の出版の際に反映されます。
周知のほどよろしくお願いいたします。

 

検診精査結果調査への協力のお願い (2012/12/14)

集団検診委員会より、検診精査結果調査への協力のお願いがございます。
会員の皆さまのご協力をよろしくお願い申し上げます。

お願いはこちらから

 

NLSTの結果およびそれに関連したIASLC Statement に関する日本肺癌学会のコメント (2011/10/1)

内容はこちらから



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