2015年版 序

肺癌診療ガイドラインは昨年約10年ぶりに冊子化されました。その後は,これまで通り毎年の改訂はWEBで公表し,冊子化は2年毎と計画しておりましたので,それに従い,本年度はWEB公開のみしております。

さて,1年後の冊子化に向けての作業は既に始まっています(本ガイドラインは毎年改定されますので,休みはないのです)。ただ,公表までのスケジュールがこれまでとは少し異なる予定です。従来ガイドライン作成に関わる委員は,その作業の都合上,通常の任期(総会で交代します)を超えて委員の役割を継続していただいておりました。しかしながら委員の数が多いこともあり,その任期を延長することが他の委員会構成にも影響を及ぼすことが懸念されています。そのため,ガイドライン委員についても他の委員と同様にその任期を総会までとすることにしましたので,ガイドライン改訂作業もそれに合わせることになります。この数年は5~7月に改訂版を世に出すようにしておりましたが,今後は,今年同様,肺癌学会総会時に合わせて公表することになりますので,ご容赦いただければ幸いです。ただ,薬物療法に関しましては,そのスケジュールでは世間のニーズに追いつかない可能性がございます。特に来年は免疫チェックポイント阻害剤を初め,治療選択肢に大きな影響を与える各種新薬が承認される可能性が高いので,場合によりましては,昨年のように2回の改訂を行うかもしれません。

いずれにしましても,本ガイドラインは,肺癌と闘っている全ての人に対する適切な道しるべとなるように,時期を逃さず更新いたします。そのためには,多くの方々のご尽力が必要となりますので,今後とも,肺癌学会会員を初めとした関係諸氏のご協力を賜れれば幸いです。

2015年11月

  • 特定非営利活動法人日本肺癌学会
  • 理事長 光冨 徹哉
  • ガイドライン検討委員会
  • 委員長 山本 信之
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