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「オンコマイン Dx Target Test マルチ CDxシステム」 におけるMETex14 skipping変異検出時での留意点について

会員各位

 国立がん研究センターの検討で、MET exon14スキッピングの結果がArcherMETとオンコマインDx Target test(以下オンコマイン)との間に30%ほどの不一致が確認されました。
 現在、オンコマインでのMET検査は参考値としての扱いであり、この検査で変異が検出されてもMET阻害剤投与は認められていません。検査の性質をご理解いただき検査をご活用いただければと思います。
 肺癌学会としては、MET阻害剤の対象症例に薬剤がしっかりと届くべく、煩雑な検査系の改善に向けて厚生労働省にオンコマインのMETコンパニオン追加承認申請を提出しました。検査企業はオンコマインの性能検査を進め、コンパニオン診断薬としてこれらの不一致を克服すべく精度を高める準備を行っています。今後、会員の先生方には進捗をご報告いたします。
 なお、このような不一致の原因を見分ける一定の条件 が示唆されているため、検査を請け負う衛生検査所においてはMETex14 スキッピング陽性の場合、臨床医にその状況がわかるような方策をお願いします。先行解析では以下の表にあるREAD COUNT(赤線)の値が低い場合に不一致を生じる可能性が高く、依頼医師は記載されているオンコマインの結果のみならず、その値からもMETex14スキッピングの状態を推量し、次の検査にお役立てください。

Teishikata T, et al. An alert to possible false positives with a commercial assay for METex14 skipping. J Thoracic Oncol, in press
解析に伴って出力されるVCF ファイルにおいて、遺伝子IDMET-MET.M13M15 として登録されているREAD COUNT(赤線)がおよそ800 以下の場合は不一致になる可能性が高い。

 

2021年7月19日
日本肺癌学会 バイオバーカー委員会



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