第2章 肺がんの診断に必要な検査
Q5
健康診断あるいは検診結果が「要精査」「病院で検査を受けるように」となっていました。どうすればよいでしょうか

 健康診断や検診で,「肺がんが否定できない」「肺がんを疑う」という判定だった,あるいは「昨年の検査と比較して所見に変化があった」などX線などの画像所見で胸に異常な影が見つかると,「要精査」と判断されます。これらの異常な影は,①本人の症状の有無にかかわらず,治療を必要とする病気のサインである可能性,②治療を必要としないからだの変化である可能性があり,いずれの場合にも「要精査」と判断されます。検診では病気を見落とさないように少しでも異常と思われる所見があれば「要精査」とするため,治療を必要としない変化が多く含まれています。したがって,病院での精密検査を受けると,最終的に「異常なし」と診断されることが多いのですが,当然のことながら「肺がん」と診断される場合もあります。せっかく検診を受けて肺がんである可能性を指摘されているのですから,必ず病院で精密検査を受けることが大切です。腫瘍マーカーなどの血液検査結果に関してはQ9を参考にしてください。

 精密検査を受ける病院は,かかりつけ医に専門医がいる病院を紹介してもらうあるいは地域の病院や画像センターでのCT撮影を依頼してもらうことも可能です。まずは,かかりつけ医に相談してみましょう。あるいは,検診結果と画像データを準備して,呼吸器専門医の診察を受けることをお勧めします。

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