第7章 小細胞肺がんの治療
Q71
限局型小細胞肺がんといわれました。どのような状態でしょうか

 小細胞肺がんは抗がん剤(細胞障害性抗がん薬)がよく効くがんのひとつで,抗がん剤治療(化学療法)を中心とした治療が行われます。さらに放射線療法もよく効くため,がんのひろがりが放射線を照射できる範囲にとどまっている場合,化学療法と放射線療法を併用して治療します。がんのひろがりが放射線療法の可能な範囲にとどまっている状態を「限局型げんきょくがた」といい,それ以上にひろがっている状態を「進展型しんてんがた」といいます。具体的には,限局型は原発巣(最初にがんができたところ)と同じ側の肺に病変がとどまっている状態で,同じ側へのリンパ節転移(鎖骨上さこつじょう縦隔じゅうかく肺門はいもんリンパ節)および病変と反対側の縦隔リンパ節転移も含むとされています。ただし,限局型とされている病変と同じ側だけの胸水がある場合や,病気のひろがる範囲が広く,放射線療法ができない場合には進展型として治療方針が立てられます。

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