第10章 生活上のアドバイス
Q96
新型コロナウイルスなどへの病院での対応は変わってきているでしょうか。またワクチン接種はどうすればよいでしょうか

 新型コロナウイルスの出現は私たちの生活を大きく変えましたが,2023年5月には5類感染症に分類されるなど,徐々にそれまでの特別扱いがゆるめられてきています。とはいえ,医療機関では,新型コロナウイルスの経験をもとに今まで以上の感染対策を行なっています。みなさんも普段からの感染対策に加え,必要なワクチン接種などについて担当医と相談しておきましょう。

A
1.医療機関での感染対策

 新型コロナウイルスやインフルエンザについて,病院はしっかりと対策をとっています。みなさんもマスクをして,手洗いや消毒を心がけていれば,病院で感染することを過剰に心配する必要はありません。感染を恐れるあまり,本来必要な検査や治療を受けなかったり,経過観察や薬の副作用のチェックがおろそかにならないようにしましょう。

2.普段の生活における感染対策

 新型コロナウイルス対策として皆さんが取り入れていた手洗いや消毒,人ごみや医療機関でのマスクの着用,そして三つの密(密閉,密集,密接)を避ける生活様式はインフルエンザなどほかの感染症への対策としても有効です。治療中ではこうした対策が特に必要な時期もあるため,担当医とも感染症対策について相談しておきましょう。熱や咳などの症状が出た場合の対応についてもあらかじめ担当医や看護師に確認しておくようにしましょう(Q87参照)。

3.感染症に対するワクチン接種

 新型コロナウイルスのワクチンだけでなく肺炎球菌,インフルエンザウイルス,RSウイルス,帯状疱疹といった感染症に対してのワクチン接種も大切です。これらのワクチン接種のタイミングは治療とのかね合いがあるため,担当医と相談して必要なワクチンを適切な時期にうつようにしましょう。

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