肺癌の分類
TNM病期分類(UICC-9版)
| 9版,2024年 | N0 | N1 | N2a 単一 N2 station |
N2b 複数 N2 station |
N3 | M1a | M1b 単発 遠隔転移 |
M1c1 多発 1臓器 遠隔転移 |
M1c2 多発 多臓器 遠隔転移 |
|
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| T1 | T1a | ⅠA1 | ⅡA | ⅡB | ⅢA | ⅢB | ⅣA | ⅣA | ⅣB | ⅣB |
| T1b | ⅠA2 | ⅡA | ⅡB | ⅢA | ⅢB | ⅣA | ⅣA | ⅣB | ⅣB | |
| T1c | ⅠA3 | ⅡA | ⅡB | ⅢA | ⅢB | ⅣA | ⅣA | ⅣB | ⅣB | |
| T2 | T2a | ⅠB | ⅡB | ⅢA | ⅢB | ⅢB | ⅣA | ⅣA | ⅣB | ⅣB |
| T2b | ⅡA | ⅡB | ⅢA | ⅢB | ⅢB | ⅣA | ⅣA | ⅣB | ⅣB | |
| T3 | T3 | ⅡB | ⅢA | ⅢA | ⅢB | ⅢC | ⅣA | ⅣA | ⅣB | ⅣB |
| T4 | T4 | ⅢA | ⅢA | ⅢB | ⅢB | ⅢC | ⅣA | ⅣA | ⅣB | ⅣB |
日本肺癌学会編.肺癌取扱い規約第9版(p3-6,2025),金原出版より作成
TNM病期分類(UICC-8版)
| 8版,2017年 | N0 | N1 | N2 | N3 | M1a | M1b 単発 遠隔転移 |
M1c 多発 遠隔転移 |
|
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| T1 | T1a | ⅠA1 | ⅡB | ⅢA | ⅢB | ⅣA | ⅣA | ⅣB |
| T1b | ⅠA2 | ⅡB | ⅢA | ⅢB | ⅣA | ⅣA | ⅣB | |
| T1c | ⅠA3 | ⅡB | ⅢA | ⅢB | ⅣA | ⅣA | ⅣB | |
| T2 | T2a | ⅠB | ⅡB | ⅢA | ⅢB | ⅣA | ⅣA | ⅣB |
| T2b | ⅡA | ⅡB | ⅢA | ⅢB | ⅣA | ⅣA | ⅣB | |
| T3 | T3 | ⅡB | ⅢA | ⅢB | ⅢC | ⅣA | ⅣA | ⅣB |
| T4 | T4 | ⅢA | ⅢA | ⅢB | ⅢC | ⅣA | ⅣA | ⅣB |
日本肺癌学会編.肺癌取扱い規約第8版(p3-6,2017),金原出版より作成
TNM分類(9版,2025年)
T―原発腫瘍
- TX:
- 原発腫瘍の局所を判定できない
- T0:
- 原発腫瘍を認めない
- Tis:
- 上皮内癌(carcinoma in situ)
- T1:
- 肺または臓側胸膜内に存在するか,葉気管支または葉気管支より末梢に腫瘍が存在する
- T1mi:微少浸潤性腺癌:最大充実成分径≦0.5 cmでかつ病変全体径≦3 cm
- T1a:最大充実成分径≦1 cmでかつTis・T1miには相当しない
- T1b:最大充実成分径>1 cmでかつ≦2 cm
- T1c:最大充実成分径>2 cmでかつ≦3 cm
- T2:
- 腫瘍が以下を満たす場合
-
T2a:最大充実成分径>3 cmでかつ≦4 cm,または最大充実成分径≦3 cmでも以下のいずれかであるもの
- 臓側胸膜に浸潤
- 隣接する肺葉に浸潤
- 腫瘍が主気管支に及ぶが気管分岐部には及ばないか,肺門まで連続する部分的または一側全体の無気肺か閉塞性肺炎がある
- T2b:最大充実成分径>4 cmでかつ≦5 cm
- T3:
- 腫瘍が以下を満たす場合
- 最大充実成分径>5 cmでかつ≦7 cm,または最大充実成分径≦5 cmでも以下のいずれかであるもの
- 壁側胸膜,胸壁への浸潤
- 心膜,横隔神経,奇静脈への浸潤
- 胸部神経根(T1,T2など)または星状神経節への浸潤
- 原発巣と同一葉内の不連続な副腫瘍結節
- T4:
- 腫瘍が以下を満たす場合
- 最大充実成分径>7 cm,または大きさを問わず以下のいずれかであるもの
- 縦隔,胸腺,気管,気管分岐部,反回神経,迷走神経,食道,横隔膜への浸潤
- 心臓,大血管(大動脈,上・下大静脈,心膜内肺動静脈),腕頭動脈,総頸動脈,鎖骨下動脈,腕頭静脈,鎖骨下静脈への浸潤
- 椎体,椎弓板,脊柱管,頸椎神経根,腕神経叢への浸潤
- 原発巣と同側の異なった肺葉内の副腫瘍結節
N―所属リンパ節
- NX:
- 所属リンパ節評価不能
- N0:
- 所属リンパ節転移なし
- N1:
- 同側の気管支周囲かつ/または同側肺門,肺内リンパ節への転移で原発腫瘍の直接浸潤を含める
- N2:
- 同側縦隔かつ/または気管分岐下リンパ節への転移
- N2a:単一N2ステーションへの転移
- N2b:複数N2ステーションへの転移
- N3:
- 対側縦隔,対側肺門,同側あるいは対側の斜角筋/鎖骨上窩リンパ節への転移
M―遠隔転移
- M0:
- 遠隔転移なし
- M1:
- 遠隔転移がある
- M1a:対側肺内の副腫瘍結節,胸膜または心膜の結節,悪性胸水(同側・対側),悪性心嚢水
- M1b:胸腔外の一臓器への単発遠隔転移がある
- M1c:胸腔外の一臓器または多臓器への多発遠隔転移がある
- M1c1:胸腔外一臓器への多発転移
- M1c2:胸腔外多臓器への多発転移
日本肺癌学会編.肺癌取扱い規約第9版(p3-10,2025),金原出版より作成
TNM分類(8版,2017年)
T―原発腫瘍
- TX:
- 原発腫瘍の存在が判定できない,あるいは喀痰または気管支洗浄液細胞診でのみ陽性で画像診断や気管支鏡では観察できない
- T0:
- 原発腫瘍を認めない
- Tis:
- 上皮内癌(carcinoma in situ):肺野型の場合は,充実成分径0 cmかつ病変全体径≦3 cm
- T1:
- 腫瘍の充実成分径≦3 cm,肺または臓側胸膜に覆われている,葉気管支より中枢への浸潤が気管支鏡上認められない(すなわち主気管支に及んでいない)
- T1mi:微少浸潤性腺癌:部分充実型を示し,充実成分径≦0.5 cmかつ病変全体径≦3 cm
- T1a:充実成分径≦1 cmでかつTis・T1miには相当しない
- T1b:充実成分径>1 cmでかつ≦2 cm
- T1c:充実成分径>2 cmでかつ≦3 cm
- T2:
- 充実成分径>3 cmでかつ≦5 cm,または充実成分径≦3 cmでも以下のいずれかであるもの
- 主気管支に及ぶが気管分岐部には及ばない
- 臓側胸膜に浸潤
- 肺門まで連続する部分的または一側全体の無気肺か閉塞性肺炎がある
- T2a:充実成分径>3 cmでかつ≦4 cm
- T2b:充実成分径>4 cmでかつ≦5 cm
- T3:
- 充実成分径>5 cmでかつ≦7 cm,または充実成分径≦5 cmでも以下のいずれかであるもの
- 壁側胸膜,胸壁(superior sulcus tumorを含む),横隔神経,心膜のいずれかに直接浸潤
- 同一葉内の不連続な副腫瘍結節
- T4:
- 充実成分径>7 cm,または大きさを問わず横隔膜,縦隔,心臓,大血管,気管,反回神経,食道,椎体,気管分岐部への浸潤,あるいは同側の異なった肺葉内の副腫瘍結節
N―所属リンパ節
- NX:
- 所属リンパ節評価不能
- N0:
- 所属リンパ節転移なし
- N1:
- 同側の気管支周囲かつ/または同側肺門,肺内リンパ節への転移で原発腫瘍の直接浸潤を含める
- N2:
- 同側縦隔かつ/または気管分岐下リンパ節への転移
- N3:
- 対側縦隔,対側肺門,同側あるいは対側の前斜角筋,鎖骨上窩リンパ節への転移
M―遠隔転移
- M0:
- 遠隔転移なし
- M1:
- 遠隔転移がある
- M1a:対側肺内の副腫瘍結節,胸膜または心膜の結節,悪性胸水(同側・対側),悪性心嚢水
- M1b:肺以外の一臓器への単発遠隔転移がある
- M1c:肺以外の一臓器または多臓器への多発遠隔転移がある
日本肺癌学会編.肺癌取扱い規約第8版(p3-11,2017),金原出版より引用


