第6章 非小細胞肺がんの治療 6-2.放射線療法が中心となる治療
Q65
放射線療法後に再発した場合の治療について教えてください

 放射線療法後に再発した場合,一般的には同じ場所に放射線療法を受けることができません。違う場所にがんができた場合は,放射線療法を受けることができます。

 放射線療法は,がんに対する効果と正常組織に対する損傷(副作用)のバランスのうえで行われます(Q34参照)。がんを治すために高い線量(Q35参照)の放射線療法を受けると,周りの正常組織もある程度の影響を受けてしまいます。合計した放射線の量が正常組織の耐えられる量を超えてしまうような場合には,同じ場所に再発しても放射線療法を受けることができません。その場合は,薬物療法などほかの治療方法が検討されます。一方,放射線療法を受けていない場所にがんができた場合は,放射線療法を受けることができます。

 痛みなどの症状をやわらげるために,少ない線量の放射線療法を受けた場合には,同じ場所にもう一度少ない線量の放射線療法を受けることができることもあります。最近では技術的進歩によって,正常組織への損傷を最小限に抑えて,うまくがんに放射線をあてることができるようになっています。あなたのがんに放射線療法ができるかどうか,放射線治療医にご相談ください。

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