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追悼 広報大使 久光重貴さんを偲んで

久光重貴氏の訃報に接し、心より哀悼の辞を申し上げます。

 

久光選手は、颯爽と私たちの前に現れ、勇気と覚悟の大切さを私たちの心に刻み、ゴールに向かって駆け抜けて行きました。久光選手の周囲には、いつも暖かくかつ清冽な空気が漂っていました。肺がんを専門とする私たちですが、久光選手を通じて肺がんという病気をあらためてより深く学ばせていただきました。

 

私ども日本肺癌学会は、「肺がんの研究・ケアの進歩と知識の普及をはかり、ひろく社会と連携をとりつつ人類の健康と福祉の増進に寄与すること」を使命として活動しています。その活動の一環として、2013年に肺癌医療向上委員会を設置し、肺がんの患者さんやそのご家族との対話と情報の共有を図ってきました。委員会立ち上げの際に、どのように活動を進めるべきか悩んでいるときに出会ったのが久光重貴選手です。進行期肺癌と診断され、薬物療法を受けつつも、フットサルチーム湘南ベルマーレの中心選手として活躍している姿に驚かされました。そこには悲壮感はなく、与えられた困難をいかに切り拓くかという強い精神が感じられました。市民公開講座やセミナーでの講演は、他のどの医療者や研究者の言葉よりも大きな力を持っており、患者さんとその家族には大きな支えになりました。同席した肺がん学会の会員達も深い感銘のなかで心のゴールネットを揺さぶられました。

 

それぞれの立場から、ともに肺がんと戦ってきた素晴らしき戦友の功績に心からの感謝の気持ちを込め、私たちからの追悼の言葉とさせていただきます。態度に出さずとも、命と向き合うなかで悩みや苦しみも大きかったことと思います。久光選手、本当にご苦労様でした。そしてありがとうございます。どうか心静かにお休みください。

 

 

日本肺癌学会 会員一同

 



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